選挙のポスター掲示板は 立派な木製

4月6日 公示 13日投票の 地方選挙
選挙のポスター掲示板は 立派な木製。
これも町村合併 選挙区なしで
一気に33枠も必要になり
大きなポスター枠が必要になったことがはじまり。
今回 わずか一週間の期間だけの掲示板だが
ベニヤ合板ではない
立派な木材が 使われていて
上手く使えば
また4年後の次の選挙にも
8年後、12年後の選挙でも
十分 使えると思う。

ただし 何箇所かの掲示板で見かけたのは
材が 膨張して 湾曲したり 割れたり

木製家具製品など木工・木製品の扱いに慣れている方には
デリケートな木の扱い熟知されていると思うが、
この掲示板での 木材の使用方法は
どこが 問題なのか?
木製の五重塔など十分吟味した材料を使っても 超長期的には 収縮して落ち着いてくるので それに対応できる仕組みをとっている。
ログハウスでも伸縮対応で窓枠などには 対応出来る 仕掛けをしている。
単純な 掲示板でも 膨張 伸縮 に対応する伸縮クリアランスを設けるとか
釘打ちの 止め方に問題はないか
木の性質を 十分 調査検討して欲しい。

木材の豊富な山間部の選挙。
国産材の木材の消費を増やす意図はわかるが
木の使い方を十分 検討して
単なる使い捨ての木材でなくて
木材の活用を 長く使えるようにして
木の文化を育てるよう期待したい。

立派な選挙 ポスター 木製掲示板は 撤去

4月5日 公示日前日 未明
立派な選挙 ポスター 木製掲示板は 撤去されていた
木製だった 選挙 ポスター 掲示板だが
湾曲 曲がりなど 問題があったようで
公示日 前日
木製でなく 化学製品へと 急遽 やり変えられていた。

未明 撤去され 枠だけ

夕方 看板ついていた

4月5日未明

4月5日夕方

一週間前

割れ

曲がり
立派な木製掲示板 上手く使えば 何度も使用できたのに
使わず 撤去されたのは残念。

化学製品は 薄く 軽くできている。
木製のほうが はるかに 品位があったと思うのだが。。
厳しい 風雪に耐える 案山子 (東祖谷 名頃)

2013年1月 撮影
■徳島県 三好市 東祖谷 (旧 東祖谷山村)
厳しい 風雪に耐える 案山子。
案山子の里 名頃 平成25年1月撮影。
案山子製作者Aさんは それぞれの案山子に かつて集落に暮らしていた人や亡くなった家族をモデルにして その人を思い起こしながら 案山子をつくっているという。
2006年 東祖谷山村など4町2村が合併し 三好市になった 当初 名頃地区は93名だったのが いまでは激減。
2013年(平成25年1月現在) 25世帯 51人の住民。
案山子には 山里の 多くの思い出が こめられている。

■大正九年(1920)~平成二十二年(2010)までの 旧 東祖谷山村(現在 三好市東祖谷)の人口推移
ピークの昭和30年国勢調査で人口は 8974人。以降 急減。平成22年調査で 1627人
山里の集落が大いに 賑わったのは昭和三十年代頃なのだろうか
祖谷川 最上部に 昭和36年完成した名頃ダム。
昭和35年頃 ダム建設工事中は多くの建設従事者などで 祖谷川 再奥の集落名頃地区は大いに賑わっていたとか。
勿論そのころは 林業が山里の基幹産業。盛んな林業の うえに ダムの建設もかさなり とても活気があったという。
■ダム建設から 半世紀過ぎて その間 林業が 衰退して 近頃では 全国的に どこの山間地でも 地域の雇用を支える 主力産業は 土木建設業になっていった。
全国の例と同じく この 四国山地の 奥深い山の中の三好市東祖谷(旧 東祖谷山村)では 林業が衰退し いまでは 数少ない地元の雇用を 土建業が になっているのが現状だ。
■土木工事でも 「京上トンネル」のような超大型工事は全国大手業者。
現在施工中の「下瀬トンネル」などの大型工事は徳島県内 特Aランク業者。
そのほかの 地域の、治山・治水・砂防・道路・河川などの ほとんどの土木工事を 東祖谷の地元建設業者がにない、衰退した林業にかわって
地域の産業雇用を支えてきた。

東祖谷 土木工事 Aランク業者(徳島県)赤印
■その地元 東祖谷 土木工事 Aランク業者(徳島県)が ここにきて 異変。
2012年 旧東祖谷山村内での 徳島県土木Aランク業者は10社。
(他に 規模のぐっと小さいBランク2社、Cランク3社)
だが 昨2012年11月「N1建設」、2013年2月「N2建設」、の東祖谷の土木Aランク業者(ともに名頃地区)2社が破綻。
長年続いた 公共土木工事の減少、地方経済の低迷が破産の要因らしい。
■ 破綻した2社の建設従事職員数は 計25名。2社の年間完成工事高は合計約4億円。
名頃集落で住人は51人。 2社25人分の雇用が失われる。
山間地の高齢者割合は高く、他地区から勤務していた方 他地区へ勤務する人を かりに勘案しても 居住人口の半分を占める雇用先が無くなってしまうのは とても深刻な事態だ。
林業の衰退に続いて 建設産業も衰退という ダブルパンチ。
林道を つくっても 林道沿いの間伐 枝打でさえ 行われないほど 衰退した林業の現状では 不要不急の いらぬ林道工事など無理に建設することなど
いまさら 財政的にもできない。
林道を つくることだけに意義があり、林業に けっして使われない林道をつくることなど できる時代ではない。
■このところ 旧 東祖谷山村内で やたら目につくのは間伐 枝打ちなど 手入れの なされない 放置林のほか、真新しい墓石、耕作放棄地、廃屋など、など。。。
児童数 減少で 名頃、菅生、落合、栃の瀬など 各小学校は下瀬の東祖谷小中学校へ統合され 廃校。
■シカよけ柵もあっても、人の数の いったい何倍もの数のシカが いるのだろうか?
人里から山稜まで おびただしい数のシカが増殖し とかく野生動物が跋扈しているのは 野生動物とはいえ かれらも人間の活動との関わりのなかで増減しているだけのこと。
もとをただせば、豊かな森を 拡大造林・皆伐・そして林価低迷で 再造林放棄、 まったく手入れせずに放置林にしてしまった人間の過去の罪業が、奥山の自然を荒らして、山域の林業を衰退させ 山里を苦境に陥れ さらに山村の衰退、 シカの大繁殖になって ブーメランのように跳ね返ってきている。
■高齢化率が ますます高まっていく 山間地の苦境は 全国的に共通な問題。
補助金で間伐しても 運び出すこともできず 切り捨て間伐。
豊富な自然や 森林 資源という 目の前にある宝の山が せっかく あるのに 山村の活性化に なんとか生かせないものか。
問題は 複雑で 即効の特効薬などあるはずもない。
こうした 袋小路につまり とかく 苦しい時ほど 人間は目先の問題に目が向きやすく、近視眼的な見方で 物事を見て行動してしまい、「木見て 山見ず」になりやすいものだ。
目先でない 抜本的な 対策をもって 大局的な 考えをしていかないと いけないと思う。
長年 この山域を登らしてもらって 栄枯盛衰をみてきた 一登山者の立場として 名頃地区にかぎらず 山域の集落、かつての賑わいが 再び呼び戻ってくることを願うばかりだ。
名頃から見上げる 三嶺
2013年1月 撮影
シンポジウム「どう まもる 三嶺・剣山系の森と水と土」

このような 平穏な溪谷を 取り戻す努力が 懸命に 続けられている。
『シカと日本の森林』築地書館の本 にあるように「四国山地のシカの増加の最大要因は山村(林業)の崩壊」(22ページ)とか。
みわたせば 山里では このところ 新しい墓と廃屋が やたら 増えて 目につく。
盆と正月にも、以前は帰省する県外ナンバー車など あふれかえるほど よく見かけたのに、 墓と廃屋がふえた分 このところ 盆正月でも 帰省車が めっきり減ってきたようにみえる。そして ひとけがなくなった 廃屋周辺などの 耕作放棄地や ひとけの全くない 山林など シカの闊歩する範囲は急激に増えていると感じる。
シカ問題の 背景的要因として 山里の諸問題の深刻さ についても もっと 深く考えなくてはいけないと 痛感した次第だ。
そして 野生動物といえども 常に人間との関わりで 生存し 人間に 左右され、人間の都合で コントロールされる 運命にあるのだろう。

シンポジウム「どう守る三嶺・剣山系の森と水と土」

『シカと日本の森林』 依光良三[編]築地書館 2011年2月
四六判並製 244頁 ISBN978-4-8067-1416-3
モノレールの集落

モノレールの集落。
歩いて登れば1時間。モノレールでも30分。
車の通れる道は無く、急傾斜地で生活するにはモノレールが貴重な交通手段。
平成18年4月22日撮影急な斜面
平成18年4月22日撮影本線以外に支線もある。
三好市

平成17年11月26日撮影
あと 3ヶ月後にせまった 三好市誕生。
真新しい 「のぼり」が 村の所々に掲げられていた。
市章
コメントによると「色使いに斬新さが感じられ、全体的に躍動感を感じさせる作品である。三好市のイニシャル「M」を中央に緑で配置し、その「M」とオレンジの球で人や鳥が連 想され、生命を感じさせる。また、その生命がブルーの曲線で描かれた水辺から飛び立つようなイメージから躍動感が感じられる作品である 」
擁壁

擁壁が大きな、補強用の アンカーで 補強されている。
祖谷の家は急傾斜地に建つ例が多いので、つねに、地滑り防止用に、それなりの対策が必要だ。
しかし、残念ながら、せっかく、 擁壁は補強されたものの、この家の、住民がいなくなってしまい、廃屋になってしまっている。
平成17年10月1日撮影