「定休日」「休業中」でなく 「営業自粛」

「定休日」「休業中」でなく 「営業自粛」の看板。
漢字四文字のなかに 営業できない無念さ・悔しさを 感じるとることができる。
いま新型コロナウィルス感染症が急拡大。全国的に緊急事態宣言が出されていていて、いろいろな思いはあっても ここは じっと堪えて コロナ嵐が通り過ぎて感染症の一刻も早い終息を願っている。
日本アルプスの山岳先進県、長野県。
先週末2020年4月24日 長野県知事から「県外から往来自粛」「今は入山しないでください!」と登山自粛が呼びかけられた。

https://www.pref.nagano.lg.jp/hoken-shippei/kenko/kenko/kansensho/joho/documents/20200424oyasumi.pdf
にもかかわらず 2020年4月25日山岳遭難発生。
コロナ対策で超多忙な救助・医療機関に余分な負担をかける結果になってしまった。
「(茅野署)(2020年4月25日)、八ヶ岳連峰阿弥陀岳で男性36歳が、尾根から滑落し、行動ができなくなる山岳遭難が発生し、県警ヘリで救助しました。」
https://www.pref.nagano.lg.jp/police/news24/2004/25.html

長野県警 山岳安全対策課から
「長野県内のほとんどの山域では、コロナウイルス感染拡大の防止の観点から『
自粛』を呼びかけています。春山ならではの魅力はあると思いますが、山はそこから逃げることはありませんので、今一度、ご自身の行動が正しいのか否かを考えて行動してください。」と 厳しい警告。
長野県内の山岳遭難発生状況(週報)
https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/shuho.html
緊急事態宣言下の 大型連休での山岳遭難。
「ご自身の行動が正しいのか否かを考えて行動」
登山者は 他人事でなく あすは我が身かもしれないと しっかり考えて 行動したいものだ。
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【追記 大きな影響】
八ヶ岳の遭難者は 救助後 コロナ感染の 疑いが浮上し遭難救助隊員、ヘリパイロット、整備士 計10人に 大きな影響。
男性はCT検査で新型コロナウイルス感染の疑いが浮上。PCR検査を受け、結果は陰性と判定されたが、陽性の濃厚接触可能性から、ヘリに搭乗した県警山岳遭難救助隊員やパイロット、整備士、別の隊員ら計10人前後が2日間、自宅待機した。
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2020-04-27 :
よもやま話 :
シカの突然の飛び出し直前横断

シカの突然の飛び出し直前横断
2016年7月13日 徳島新聞「シカと自動車との衝突事故」の記事。
シカが「ご遺体」になり 車のダメージが大きく自走不能になれば届けないといけないが、 シカも無事で すぐ立ち去ってしまい 車も多少のへこみぐらいなら 、 一応 示談成立として 警察などへ 届けないケースがほとんどでは ないだろうか。
暗闇から突然シカが目前に 飛び出してきて衝突。本当に 危ない。
私の場合 実際 足繁く通っていて 2015年は一回衝突だったのが 2016年は すでにもう 2回も接触の衝突。
接触するも さいわい 双方 無傷。
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シカとの遭遇
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シカが ウロウロ活動する 深夜~未明の時間帯に シカ危険地帯を すり抜けて いつもの山域に足繁く通っていると、毎回 必ず 数頭以上のシカと 道路上で遭遇。
遭遇しても シカが 路肩だけを通り 走り去る場合もあるし、道路上に立ち停まって 数頭 たむろしているときもあるし 道路の進行方向に走ったり 歩いているとか 道路を 斜め横断中だったりもある。
こうしたシカの場合 車は 余裕持って 回避行動をとることができる。
また、出没の多い 危険地帯と あらかじめ認識して 要注意している地帯だと 念のため 用心に用心して速度を落としているので まあ余裕を持って衝突を避けることができる。
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シカの突然の飛び出し直前横断
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怖いのは 目の前のシカの直前横断。
しかも「まさか」 という場所で 突然出現する直前横断のシカ。大丈夫と思っていて 注意していないところで 不意打ちを食らったような時は 本当に危ない。
もっとも 「シカ」の側からすれば もともと 獣道だったところに 人間が あとから 獣道を 横断する「道路」をつけたものだから、古くからある獣道の方にこそ優先権があるのであって、 古くからあるはずの獣道より 後からできた道路のほうに 優先権あり と考えてしまうのは 人間側の 都合の良い 勝手な判断ではないか。
道路を横断して 古くからある獣道があるところは 鹿の飛び出しが当然あり と思っていなくてはいけないのだが。。。
直前横断では 直前の 道路わきの 暗闇の繁みから 突然 ヘッドライトに照らしだされて 車のフロントガラスに シカが飛び込んで 突如出現してくる。
急ブレーキかけても 全く避けようもない車の直前横断するシカに衝突するのは 本当に 危ない。
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ハンドル操作では崖下転落の可能性もある
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山道だけに 下手にハンドル操作で回避すると対向車と正面衝突や 脱輪コースアウト 崖下への転落の恐れもでてくる。正直にシカと接触したほうが良いケースが多い。
足繁く通う山域では シカ出没 危険地帯は十分わかっているつもりなので 一応 それなりに 不意の飛び出しにも 相当 注意して 走行している。
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シカとの遭遇自体は 常に多数。
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遭遇のほとんどは 車体とシカとの接触事故に至ることなく おおむね無事にやりすごすことができるが 本当に レアなケースとして 「まさか」こなんところまでの場所まで シカの生息域が広がってきているのかという場所で 運悪く シカとの接触事故にまきこまれている。
ここまでは 「シカ」は下りてきていないだろうという ごく街に近いところにまで 昨今は 「シカ」が出没してきている。
シカの生息域が どんどん拡大してきて 街のほうにまで シカ生息域が下りてきているのだ。
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まさかの場所は 街に近づいている
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「まさかの場所」が街に近づいて 本当に「まさか」のところで 直前横断のシカに遭遇するようになってきた。
「まさか」の場所での不意の夜間突然の 飛び出しには 全く 対処のしようもなく シカとの交通事故。
シカが暗闇から突然 飛び出して 急ブレーキ。速度は落ちても 運悪く 昨年は一回 軽い接触になった。
大体 年一回程度だったシカとの接触事故だったのが 今年は すでに 2回も接触。
幸いにもいずれの衝突も バンパーに軽く当たる程度の 接触ですんで シカは何事もなく そのまま はしり去ってしまう。
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「端山」 「根須」 「西岡」
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最近のシカとの接触事故、 「まさか」の 場所は 街に近づいていて 狭い一車線ところでなく カーブなど改良済で快適に走行できる2車線区間でおこる。
スピードも出やすすく場所で 不意打ちを食らうのだ。
足繁く通う山域では 「まさか」の場所は このところ どんどん 街に下りてきている。
国道438号では つるぎ町 貞光から少し入った 「端山」。
国道195号 香美市 美良布の すぐさき 「根須」。
国道32号大歩危から入った 祖谷トンネル越えの場合は 「西岡」。
「にしいや 道の駅」で駐車すると まわりに潜んでいた シカが一斉に逃げ出すというのもよくあること。
和田 京上 の先 下瀬 付近あたりからは もうシカがウヨウヨ。
落合 久保を過ぎれば さらに頻出の要注意地域なので速度も落ちて 要注意しているので 接触までには至らない。
集落内でも要注意で、久保の 大宮橋のような 祖谷渓の深い渓谷を渡る橋は 夜間シカが何頭も闊歩しているのを よく目撃する。
これは 山村で廃屋が増え 林業や耕作の放棄地がふえ シカの生息地が拡大していることと 関係している。
地元の方と話をしていると シカとの接触は 実に よくあること シカと まともに あたっても まず大丈夫なのは 大型ダンプぐらいとか。

シカの生息する地域が拡大している
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山村で廃屋・放置林・耕作放棄地が増え シカの生息地が拡大
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こと四国だけの問題でなく 全国的に 山村の過疎化 疲弊が シカの増大につながってきている。
今年 新たに開通した 新東名高速の山岳区間を走ってみると 夜間 シカ注意の電光表示があった。旧東名から離れた山岳地帯を抜ける新東名では シカとの接触もよくあるのだろう。
JR北海道では エゾシカと列車の接触事故は 日常茶飯。
オーストラリアなどでは 飛出し動物対策に カンガルーバンパーで備えている。
シカが増え まさかにそなえていても どうしても 避けれないなら 「シカバンパー」が 今後 山間部では必要になってくるかもしれない。
活かすも 活かさないのも 使い方次第 常に危険性をもつ 山ネット情報

『もう道に 迷わない』野村 仁 著 山と溪谷社 2015年3月
活かすも 活かさないのも 使い方次第 常に危険性をもつ 山ネット情報
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『もう道に 迷わない』 野村 仁 2015年3月 山と溪谷社
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山岳遭難のなかでも 突出している 「道迷い遭難」。
山岳雑誌などで活躍している 山岳ライターの 野村 仁氏は この著書の中で 道迷い遭難事例を 詳しく 検証 分析している。
このなかで 過去の道迷い事例とは ちがった 近頃 目立つ 新しいタイプの道迷いの遭難事例を検証している。
遭難事例の1番目に紹介されているのは 「 S 山系 」で 道に迷い 生死を彷徨ったすえに 6日後に 奇跡的に無事救助された 遭難者Kさんの事例。
遭難者は 山行記録共有サービス「ヤマレコ」を使用していたが 奇しくも この遭難と 全く 同じ場所で 何ヶ月か前に 同じく別の「ヤマレコ」ユーザーNさんが 行方不明になり 遺体で発見されていた。
同一山域 全く同じ場所で 道迷い遭難 とは 本当に たまたま 偶然なのか?
さらに ふしぎなのは 一度は 道迷いから やっと 脱出できたのに 遭難者が またおなじ 道迷いの 迷宮ルートにわざわざ 自ら再び吸い込まれるように 入っていたのは なぜ?
著者の 野村氏は 後日 遭難者と一緒に 遭難現場を訪れ いろいろな角度から 遭難事例を 詳しく検証。
著者は 地形判断力 読図 リーダーシップ にわかパーティーでの 問題点などを 鋭く 指摘されている。
これらは ネット情報だけでは たやすく習得できない 登山の基礎で 習得しなければならない 「技術」 なのだろう。
インターネットだけでの 登山情報を取得することの危険性とか、インターネットの普及で SNS的な 山行共有サービスの 意図しない 危険をはらんでいる側面があることを 著者は 的確に指摘している。
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以前から心配されていたネット起因の遭難事故
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もともと インターネット黎明期から 心配されていた インターネット起因の山岳遭難事故。
近年の急速なインターネットの進展。 ネットの普及で この問題が大きく顕在化してきている。
インターネットが普及し始めた 初期にもう すでに インターネット起因の遭難事故がおきて 問題となっていた。
2004年(平成16年)時点で 警視庁山岳救助隊の金 邦夫 氏は 奥多摩山域の日陰名栗峰での遭難事例などで ネット上での いわゆる「バリエーションルート」のもつ 危険性を鋭く 指摘されている。
(拙作サイトの編集方針でも これを参考にさせて頂いております)
金 邦夫氏(警視庁)が指摘する インターネットに起因する 遭難事故
http://shumiyama.web.fc2.com/yomoyama/henshuhousin.html
2004年以降 急激なインターネットの進展があった。さらに急速にSNS化などして 端末もスマホなどへと めまぐるしく変化していって、山岳遭難に かかわる ネット問題も 複雑化して 今日に至っている。
もとより 昔からの 登山者は 諸先輩 先人 地元の方々 はじめ いろいろな 書籍 書物 記録などから 様々な 登山情報を 広く 偏りなく集めて 様々な見方をもって 登山準備を怠りなくして 万全を期していた。
反対に インターネットは手軽に 簡単・便利だが 広く 万遍の情報であるかどうか 要注意だ。
インターネットを 情報収集として 利用するときは サイトの正確さなどや 個人的 偏りの意見など どうしても情報に偏りがでる可能性があり、登山情報を インターネットだけに 安易に 頼ることの危険性はかねてから 指摘されている。
実際に ネット情報で このような 同じ場所 同じような 道迷い を惹起するような 偏った情報が発信されてしまうのには なにか ネット情報に 本質的な 問題点は ないのだろうか。
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夏山トラブルに注意! ネット時代の登山ブーム
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2015年には 山行記録共有サービス「ヤマレコ」などでも 実際に おきている 数々のトラブル事例。(驚いたことに ヤマレコストーカー問題なども発生)
そうしたおり 夏の登山シーズンの最中の 2015年7月 TV番組でも取りあげられた ネット時代の登山に関する 諸問題。
2015年7月28日(火)放送
「夏山トラブルに注意! ネット時代の登山ブーム」
山でおきた トラブル事例を検証している。
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3692_all.html
■「氾濫する情報をうのみにして自分の実力に見合わない山に挑み、トラブルを起こすケースが相次いでいるのです。」
自分の実力を顧みない 実力以上に挑戦してしまう。
■「一部では派手な成功体験が独り歩きしたり、記録を競い合う風潮を生むなど、思わぬリスクにつながっています。」
成功体験の見せびらかし。
意味のない 記録の競争。
■「遭難寸前のことも経験しましたし、こういう集まりはやっぱり無謀だし危ないと気づいて。
人間関係の難しさ、それは経験になりましたね。」
山のネット社会でも 下界並のドロドロした人間関係や 複雑な リーダーシップなどの問題がある。
■「褒められたいと言ったら語弊があるかもしれないけれども、(ネット上で)いい反応を期待した山選びをしていたかもしれない。」
ネット上の反応を やたら気にする。
■「登山をする人には(登山サイトは)居心地のいい、楽しい空間だと思います。
私はそれと上手につきあうことは難しかったし、それで自分を見失う人も時にはいるんじゃないかなとは思いますね。」
心地よさに浸り 自分を失うこともあるかも?
ぬるま湯につかったような 心地よさ。
■「自分の書いた記録を残すため、もしくは人に記録を見てもらうために書くのであって、その記録を見て登る人のために書くわけではないので。」
ようはWEBサイトなど 管理人の 単なる ウェブ上の 備忘録にすぎない だけのこと。
■「実力が違えばもちろん感想も違いますし受け止め方も全然違うので、そのオフィシャルじゃない、客観性がないっていうところに関しては、情報を受ける側、調べる側が意識しなければならない問題だと思います。」
実力が違うと 受け方 感じ方も 異なる。
受け手が つい 身の丈に合わない登山を想定してしまう危険。
受け手は つねに 身の丈に あった 登山を 心がけなくてはいけない。
■長野県 遭難対策担当者
「(投稿者と)力量が違うことを前提にしないと、自分は行けると思うことは危険。」
投稿者の 力量を見定めることが大事。
■「無謀な登山をあおるような情報を削除。
「登山日数のランキングの掲載をやめました。
その一方で遭難などトラブルの体験を載せたコーナーを新設。
リスクに関する情報を積極的に発信しています。」
むしろ 失敗事例などのほうが大事。
■登山サイト 代表 的場一峰さん
「(サイトの情報を)きちんと受け取っていただければ、安全登山につながる一つになると思っている。」
まずは 受け取る側の問題。
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活かすも 活かさないのも 使い方次第 常に危険性
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計7日間 S山系で生死を彷徨った遭難者Kさんは 山ネット情報で危険に陥ったが 捜索活動はヤマレコ情報や ヤマレコ仲間に助けられた。
インターネットの登山情報は うまく活かせば おおいに役に立ち 有益なものに なるが そうでない場合は 大変危険な ものになる。
まさに 諸刃の剣。
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TV番組の登山番組 著名山ブームをあおったりする
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TV番組の登山番組で やたら著名山ブームを 必要以上に あおったりするなどの問題点があるのではと かねてから指摘されている。
深田氏の書籍のみ だったら ここまで 著名山ブームに火がつくこともなかっただろう。
さらに、最近の 「グレートトラバース」もふくめ 著名山シリーズ ばかり放映される傾向にあるのは あきらかに著名山のみに偏りがあり なんとも不可解なところである。
また 最近では TV放映された日本アルプス縦断レースTJARを めざしてチャレンジしているのではないかと思われる方の遭難事例が2013-2014年にかけてあり TV番組も 同様に 諸刃の剣といえる功罪をはらんでいる。
(『山のリスクと向き合うために』149ページ 村越・長岡 東京新聞 2015年)
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情報洪水の中で自分の実力 正確に把握 的確な情報を取捨選択する選別力をもち 自省し謙虚さを
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結局のところ
インターネット TVメディアなどを 活かすも 活かさないのも 使い方 次第。
そうした 情報洪水の中で 自分の実力を 正確に把握しつつ 的確な情報を取捨選択していく 選別力を高めてていかなくてはいけない。
そのさい くれぐれも 自己過信せず 謙虚に 自分の 実力を悟って、 危険性を けっして軽視することのないように 今後とも 注意していかなくてはいけない。
インターネットの上で 山情報を発信したり 情報を受け取るとき 心がけなくてはいけないのは、とかく 人間は おだてられやすく うぬぼれやすく なんでも つい背伸びしたくなりやすく、すぐに なんでもできる、 可能と思いやすく、恐ろしいほど 自己過信に 陥りやすく、自己の足元を顧みないで おごり、つい有頂天になってしまう 傾向があるということ。
だから、つねに 自省し 素直に自分の実力を見極める 謙虚さを くれぐれも忘れないように していきたいものだ。

『山のリスクと向き合うために』村越 真・長岡健一著 東京新聞 2015年6月
山登りとは 身の丈の範囲で いかに苦労して 山を登るか?
「山登りとは 身の丈の範囲で いかに苦労して 山を登るか?」

1963年 夏 剣山
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楽して登った山ほど 印象は薄く
苦労して登った山こそ 記憶に強く残る
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よくよく ふりかえってみれば 楽して 登った山ほど 後で振り返ってみて 印象は薄い。
苦労して登った山のほうが 記憶に強く焼きついて いまだに印象 強く残っている。
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昭和38年(1963年)夏、 はじめての剣山
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1963年 終点 「滝の宮」
昭和38年(1963年)夏、 はじめての剣山(1955)登山のコースは 穴吹 コリトリ 一の森 剣山 見ノ越 夫婦池 剣橋だった。
穴吹駅からバスに乗り、終点 「滝の宮」から歩いた。

1963年 コリトリ
その当時の 剣山は まだ 道路がなくて 下のバス終点の集落から コリトリまで 14㎞ えんえんと 歩き アプローチに かなり苦労したが いまは 標高1400m 見ノ越まで 車ではいれるし、登山リフトにも乗ると標高1700mまで いとも 簡単に登れるようになっている。
道路ができて アプローチが短縮され 楽に山に歩きができるなど 便利になって、 一見 良さそうなのだが。。。
長いアプローチをふくめて 麓から じっくり辿って 山を 楽しむという観点では 交通機関が 便利になってしまうと 山の楽しさの 大事な部分を削いで 失ってしまう危険がでてくる。
昔は 山の道具・装備・衣類なども 低性能で 重たく 冷たく 嵩張ったが 今は高性能で 小さく 軽くて 快適になった。
が ずばり どちらが よかったのか 考えてみれば 悪い装備で 下から長いアプローチをへて 重荷で 苦労して のぼるほうが いまのように楽して登るより もっと もっと 山を楽しめたのではと思う。
良い装備に慣れて くるまで上まで行って 楽をすれば 昔 苦労したのに比べ なにかを 失っている のではないだろうか。
50年以上前の 剣山登山を いま ふりかえると その当時 本当に 苦労して登っただけに 記憶に強く焼きついて いまだに印象 強く残っている。
反対に 数多く 登っていても 楽して 登った 山などは 後で振り返ってみれば 印象は とても薄い。

1963年 剣山 測候所
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「僕は何も回顧趣味に溺れるわけではない。
近代科学の恩恵にあずかぬことは馬鹿げている。
しかしヴァレリーが、近代の人間の精神的怠慢は科学の発達による、という意味のことを言っていたことを思い出す。
スピードとイージーが容易く手に入る結果われわれはもはや苦労して得ようとはしなくなった。
手軽な翻訳本が出てきたために誰も字引を引き困難して原著に就くものがなくなったようなものである。
精神の滋養となるものはそういう困難の中に存するのだが。」
深田久弥
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つまり 山は苦労して 登れば登るほど 味わい深く 楽しめるものなのだろう。
そういう意味で 四国八十八カ所を 車でスルーとと 回るより じっくり自分の足で 苦労して 歩きとうす 歩き遍路のほうが より印象深い 遍路旅を満喫できるのと よく似ているかも?
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一つ山を登れば また 次の山が 出てくる
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もとより 山のよさなど はじめは なんだか よく わからないのだが 苦労して 山に登っているうちに 山のよさに すこしづつ 気づき 山を味わうこともできるようになる。
山のよさに すこしづつ 気づき はじめると、 山のよさを 求めて また山へ、またひとつ 山に 登れば また 次の 山にと 次々に 苦労して のぼりたくなる。
今回 楽勝ならば 次は もうすこし苦労して 辛勝の山に のぼりたい。
山に のぼれば のぼるほど 次の山が 出てくる。
すこしでも 高い山 少しでも 難しい山。すこしでも難しい時期 難しいルート。雪 氷 岩 沢。
エンドレスに 際限なくひろがっていく 次の山。次の山。次の山。。。。
これは 人間の欲というものだろうか?
そうした人間の どんな欲でも 山は かなえてくれるのだが
人間の欲は 所詮 はかなく 浅く軽薄だ。
それ以上に 山の 奥行きは とてつもなく 深い。
山のよさは 奥深く 人間の欲だけでは どんなに頑張っても そう簡単には 山のよさの すべてを 味わえるものではない。
短い人生のうちで 登れる山など しょせん 点と線で ごく 小さな範囲内でしかなく ほんとうに ごく限られた 小さな中で 小さく うごめくだけなのだ。
そうしたことが 頭では わかっていても、 それでも 次から次に でてくる 次の山。次の山。
もう とても とても 登りつくす ことなど できないと まずは 観念しなくてはいけない。
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謙虚さ
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だいいち 欲のままに 山に登り 身の丈に合わなければ 山で でくわす リスクは ふえていって 身の危険にさらされ 危ない場面に でくわすことも 多くなってくる。
「次の山」を登りつくしていくと そのうち 謙虚さがなくなり 傲慢さが 目につくようになれば 時には きつい しっぺ返しの 痛い目に あうことも あるかもしれない。
痛い目に あわないようにするには まず 謙虚に 足元をみつめて 自分の身の丈にあうような 山の 登り方を考えてみることが大事だ。
そのさい 流行 とか ほかの人の 動きに 惑わされずに、
ひと それぞれ 山歩きの楽しみ方があるだろう。
ほかの方々は また違った 山ののぼり方が ある ことを 忘れずに!
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「山のぼりとは 身の丈の範囲で いかに苦労して 山を のぼるか?」
結論 自分の山を探す
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どんなに頑張っても 人が登れる山は ごく限られた 小範囲の点と線。
そのなかで せいぜい 山を ながく より深く 楽しむには
「山のぼりとは 身の丈の範囲で いかに苦労して 山を のぼるか?」
を 考えて、 考えて、
「あせらず、 あわてず、 あなどらず」、
自分の山を 探して いきたい。
「お絵かきピープル & お遍路さん」 チームラボ 高松市サンポート 2015盛夏
https://youtu.be/JgxTW25RTOI
「お絵かきピープル & お遍路さん」 チームラボ
高松市サンポート 2015盛夏
香川ウォーターフロントフェスティバル
2015年7月25日~8月9日
香川県高松市サンポート
雪に覆われた 雪山での ルートファインディング能力 (GPSを使う前に大事なこと)
雪に覆われた 雪山。
夏道が雪にすっぽり覆われる程の積雪量のときは、安全なルートを的確に見つけ出して進んでいく ルートファインディング能力が必要になります。
それは 赤テープなどを探し出す能力ではありません。
的確に、地形を読み、積雪、雪質をよみ、読図 磁石などを使い より安全なルートになるよう 常に ナビゲーションしていく能力です。
夏道は 冬道とは 同じになる場合もありますが まったく違う場合もでてきます。
また山域によっては冬期には 夏道が危険な場合もありますので 冬は 夏道など 全く使えない場合が当然といったことも雪山では常識です。
ですから雪山で GPSに頼りきって 地図どおりの 夏道を無理やり たどるのは ルートファインディングではなく 大変 危険なことのなのです。
GPSを使うにしても たまにほんの 参考程度にする程度にとどめ
あくまで 基本のナビゲーションとしては 安全なルートを的確に見つけ出して進んでいく ルートファインディング能力を高めることのほうが 大切です。
ルートファインディング能力は あせらず じっくり 自ら体得することでしか 身につきません。
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「ツアー標識もない、ほとんど人の踏み込まないような山域をツアーしようとするとき、最も問われるのが正しいルートを見つけてゆく能力の高さである。
これを磨くためには、一回でも多くのツアー経験を積むしかない。
だが ただ回数を重ねれば 優れたルートファインディング能力が身につくかというと、けっしてそうではない。
いつも誰か先導者の後について行動し、ツアー中一回も自分でコンパスも地図も出さず、なんとなく頂上に着き、いつの間にか下へ降りてくる人、あるいは、年数は重ねているが、つねにシュプールのあるようなポピュラーなルートばかり、出かけている人の場合は、実戦的なルート発見能力はけっして高くない。
ルートファインディング能力を磨く最良の方法は、自分が先頭に立ち、パーティーを正しいルートに導かなければならないという責任感の下で、真剣に歩を進めることを出来る限り多く体験することである。」
北田啓郎 著 「テレマーク・スキーイング」 日本テレマークスキー協会編 山と溪谷社 1989年
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私の場合 GPSはトラックログ取得が第一目的としています。
各 山行記録ウェブページ下部にトラックログ取得GPS名を記入しています。
http://shumiyama.web.fc2.com/2015/20150111yahaz.html
また最近は アンドロイドスマホに地図ロイド 山旅ロガーを入れています。
ヤマメモ ヤマレコ投稿用にはこちらが向いています。
SIM無し スマホを登山用GPSとして活用
http://www.yamareco.com/modules/yamanote/detail.php?nid=869
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雪上歩行の補助器具など使うには まず前提条件として
奥山に 分け入って ルートもわからず 右往左往することは大変危険なので
ルートファインディング能力 天候判断力 行動能力 登山技術など
雪山の総合能力を高めていく必要が まず前提。
そのうえでも 一日の中でも高度 日陰 斜面など どんどん変化していく 雪質は 一筋縄ではありません。
どんな雪質がでてきても それなりに 対応できるようにさらに 総合力 技量を磨いておかねばなりません。
どんな 補助具を使うかは その人のもっている 技量で 自ら判断し決めていくことです。
補助具を使ったからといってラッセル力が上がり いきなり 総合力が一気にアップするものでもありません。
総合力は 地道に コツコツと ステップ アップしていくことです。
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10年前の拙作ウェブページですが 以下のURL
http://shumiyama.web.fc2.com/yomoyama/snowshoes.html
★最後に 何より注意したいのは 安易に 雪の奥山へ 簡単に入っていけることで 起きる問題です。
無雪期とは 格段に厳しい、気象条件など、よく考え、雪の奥山へ、入るときの 危険を 十分認識して、それなりの準備と 装備を整えて くれぐれも
安全登山に気をつけたいものです。
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ダイヤモンド・プリンセス
ダイヤモンド・プリンセス 2014年5月 横浜港
Diamond Princess
全長290m 116,000トン
停泊中のダイヤモンド・プリンセス
遠くで見ても 大きい
大さん橋のデッキで
近くで見ても 大きい
実に 大きな 船だ。
あたふたと 忙しく 慌てふためくこともなく
なにも急ぐこともなく
ゆったりとした気分で ゆったり船旅を楽しむ
心豊かに 生活するヒントを与えてくれるかもしれない。
「なぜ高知なの?」
「なぜ高知なの?」
こうした 発信力のある方が 四国に在住されて 活躍してくれると
四国のよさが ひろく 拡散され、 やがて田舎が見直されて、四国も人口減少の先進地域から脱出できることにもつながってくると思うが、それは 長い道のりだ。
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http://www.ikedahayato.com/20140602/7276724.html
「まだ東京で消耗してるの?」
イケダハヤトが高知県に移住した10の理由
1. 端から見て面白いじゃないですか。ぼくが高知行ったら。
2. 人がいい!
3. 食事がうまい!安い!
4. 気候がいい!
5. 自然が近すぎる!
6. コンパクトシティで便利!
7. 意外と空港が近い!
8. 歴史に対するリスペクトがある!
9. 龍馬的人材が多い!
10. 酒文化!
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こうした 発信力のある方が 四国に在住されて 活躍してくれると
四国のよさが ひろく 拡散され、 やがて田舎が見直されて、四国も人口減少の先進地域から脱出できることにもつながってくると思うが、それは 長い道のりだ。
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http://www.ikedahayato.com/20140602/7276724.html
「まだ東京で消耗してるの?」
イケダハヤトが高知県に移住した10の理由
1. 端から見て面白いじゃないですか。ぼくが高知行ったら。
2. 人がいい!
3. 食事がうまい!安い!
4. 気候がいい!
5. 自然が近すぎる!
6. コンパクトシティで便利!
7. 意外と空港が近い!
8. 歴史に対するリスペクトがある!
9. 龍馬的人材が多い!
10. 酒文化!
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いまラッセルした 自分のトレースをふりかえり 自己診断。

2013年12月29日 大雪の三嶺 のぼり途中。いまラッセルした 自分のトレースをふりかえり 自己診断。
熟達した猟師が 雪面に残された野生動物の足跡を見て 即座に その動物の きめこまかな情報を得るように、登山者も自分でラッセルしたトレースを観察することで 多くのことを学ぶことができる。
雪面に残された 自分のトレースは いろいろな メッセージを伝えてくれるのだ。
気持ちが焦っていないか?迷いはないか? 腰を落ち着けて 歩んでいるか、どうか?
ペースは乱れていないか?コンスタントに 一定のリズムで ラッセルしているか。
要するに 実力以上に 無理をしていないか?
などなど、冷静に客観的に 多くの貴重な教示を雪面のトレース跡から あたえてくれるのだ。
山中で ひとり単独でいても きわめて明快に 簡単に 検証できるのは、ありがたいことだ。
トレースを分析した、自己診断の結果は、 ややペースを落としているせいか 深雪でも まだ まだ 余力十分。まったく快調なペースの登高でマズマズ。
そろそろ、三嶺山頂も射程距離の範囲に入ってきた。

年の瀬をむかえ 皆様 よい おとしを おむかえください。来年もよろしく お願いします。
「自然遺産」でなく 「文化遺産」ということは
「自然遺産」でなく 「文化遺産」ということは
http://youtu.be/TSgGKJ4pdYc
川勝平太 静岡県知事
赤人、虫麻呂 などの 引用も でてくる。
富士山型といわれる 端正な山容、
古来 万葉の時代から この山を仰ぎ 眺めてきた人々。
古来から 歌 浮世絵 絵画などにも数多くの名作があり、山と 人々の関わりなどの貴重な文化が蓄積されてきた。
「文化遺産」ということは、山は登ればいいというものではないということ。
この山は 特に のぼれということでもなく
山を眺め 想いを深める方がいいだろう。
「天地の 分れし時ゆ 神さびて
高く貴き 駿河なる 富士の高嶺を
天の原 振り放け見れば
渡る日の 影も隠らひ
照る月の 光も見えず
白雲も い行きはばかり
時じくそ 雪は降りける
語り継ぎ 言ひ継ぎ行かむ 富士の高嶺は
反歌
田子の浦ゆ うち出でてみれば 真白にぞ
富士の高嶺に 雪は降りける 」
http://youtu.be/TSgGKJ4pdYc
川勝平太 静岡県知事
赤人、虫麻呂 などの 引用も でてくる。
富士山型といわれる 端正な山容、
古来 万葉の時代から この山を仰ぎ 眺めてきた人々。
古来から 歌 浮世絵 絵画などにも数多くの名作があり、山と 人々の関わりなどの貴重な文化が蓄積されてきた。
「文化遺産」ということは、山は登ればいいというものではないということ。
この山は 特に のぼれということでもなく
山を眺め 想いを深める方がいいだろう。
「天地の 分れし時ゆ 神さびて
高く貴き 駿河なる 富士の高嶺を
天の原 振り放け見れば
渡る日の 影も隠らひ
照る月の 光も見えず
白雲も い行きはばかり
時じくそ 雪は降りける
語り継ぎ 言ひ継ぎ行かむ 富士の高嶺は
反歌
田子の浦ゆ うち出でてみれば 真白にぞ
富士の高嶺に 雪は降りける 」